【スタッフコラム】「ガストロノミー」ってなぁに？ | お取り寄せグルメブレジュ

この度の台風19号により被災された皆様、ならびにそのご家族の皆様に心よりお見舞い申し上げます。
皆様の安全と被災地の一日も早い復興を心よりお祈り申し上げます。

「どんなものを食べているか言ってみたまえ。君がどんな人であるかを言いあてて見せよう」（ブリア・サヴァラン：フランスの政治家・美食家）

先日、久しぶりに予定がなかった休みの日、家に引きこもって一人「たこ焼き」を作って食べていた、ブルーコーナーKです。

さて、表題の「ガストロノミー」とは、「美食」と訳されることが多いのですが、本来は食事や料理と文化の関係を考察することを意味します。

ガストロノミーや食文化について語る時には、「美味礼讃（びみらいさん）」（ブリア・サヴァラン1825年著）を紐解くべきと考えます。

（画像はお借りしています）

ブリアは「美味礼讃」の中で、食文化は人が獲物を調理して家族と一緒に食事をするようになったことが始まりだと述べています。

その後、交通手段が発展し人々が長距離を移動できる時代になると、料理は遠い異国の人をもてなす手段となりました。つまり食事は、ただ単に空腹を満たすためだけのものではなく、人と人との交流、異文化コミュニケーションであるということです。
（異文化コミュニケーションって、昔のNOVAのCMだったかなぁ。古っ！）

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ところで、先日セミナーで「近代北欧のガストロノミー10か条」について勉強しました。その内容がまさに食の本質をついていると感じたので紹介します。

近代の北欧ガストロミー10か条（Manifest modern Nordic cuisine）

1.　北欧という地域を思い起こさせる純粋さ、新鮮さ、シンプルさ、倫理観を表現する。
2.　食に、季節の移り変わりを反映させる。
3.　北欧の素晴らしい気候、地形、水が生み出した個性ある食材をベースにする。
4.　美味しさと、健康で幸せに生きるための現代の知識とを結びつける。
5.　北欧の食材と多様な生産者に光を当て、その背景にある文化的知識を広める。
6.　動物を無用に苦しめず、海、農地、大地における健全な生産を推進する。
7.　伝統的な北欧食材の新しい利用価値を発展させる。
8.　外国の影響を良い形で取り入れ、北欧の料理法と食文化に刺激を与える。
9.　自給自足されてきたローカル食材を、高品質な地方産品に結び付ける。
10.　消費者の代表、料理人、農業、漁業、食品工業、小売り、卸売り、研究者、教師、政治家、このプロジェクトの専門家が力を合わせ、北欧諸国全体に利益とメリットを生み出す。

読んでみてどう思われますか？

実は、1970年代のフランスガストロミー10か条である「ヌーベルキュイジーヌの10の形式」においては、料理やレシピに直接関係する内容が多く見受けられます。

例えば、
「魚介類、狩猟肉、子牛、野菜、パテの調理時間は自然の味を残すために短く」
「なるべく新鮮な食事を使う」
「濃いマリネの廃止」
「濃い味のソースは使用せず、ハーブ・バター・レモン汁・酢で味付けする」
といったものです。

それに対し「近代北欧ガストロミー10か条」は、まさに北欧地方の食文化そのものを大切にしようという意気込みが感じられます。

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昨今、日本においても地方の食に対する関心が高まり、テレビや雑誌等で日本各地の食に関する特集が組まれています。

その魅力の本質には、食材の味の良さや見た目だけではなく、その地方の季節・自然・文化・伝統といった背景も含まれていると感じます。

ブレジュは島根県の会社ということもあり、「地方の食材」にこだわっています。
ブレジュが使用している食材の中には、生産量の少なさ、旬の短さなど様々な理由で、これまで広く知られることのなかったものも少なくありません。それらの食材に光をあて、生産者の想いに共感し、ブレジュの料理は作られています。

▼島根県産の食材を使ったメニューを一部ご紹介！