1.　フライパンで作るローストビーフは中心温度を確認するのがポイント

フライパンで牛肉を焼くと温度管理が正確にできませんので、食品用の温度計で中心温度を測るひと手間をかけましょう。 中心が生焼けでなくしっかり殺菌されている温度と時間をキープすることが大切です。

ローストビーフの肉の中心温度と殺菌に必要な時間の関係は、下記の通りです。

• 中心温度　　保持するべき時間
• 　63℃　　　　　　瞬時
• 　62℃　　　　　　6分
• 　61℃　　　　　　9分
• 　60℃　　　　　　12分
• 　59℃　　　　　　19分
• 　58℃　　　　　　28分
• 　56℃　　　　　　64分

出典：牛肉の低温調理「安全に美味しく食べ物を調理しよう」食品安全委員会

2. フライパンだけで作るローストビーフレシピ

• （ローストビーフ）
• 牛モモ肉　400g　厚み4cm
• 塩　3g（肉の1～1.5％）
• コショウ　少々
• ニンニク　ひとかけ
• オリーブオイル　大さじ2

• （付け合わせ2人分）
• エリンギ　1本
• パプリカ黄・赤　各1/4
• 玉ねぎ　中1個
• プチトマト　6個
• インゲン　6本

• （ソース）
• 赤ワイン　80cc
• しょうゆ　大さじ1
• バター　10g

• ラップ
• アルミホイル
• 食品用温度計

• （1）エリンギは5mmくらいの薄切り。パプリカはくし型に切る。玉ねぎはリングになるように8mm厚に切る。 プチトマトはへたをとり、いんげんは筋を取っておく。ニンニクは叩いてつぶす。
• （2）冷蔵庫から出した肉に、まんべんなく塩コショウし、ラップに包んで肉の中心まで室温に戻す。（夏と冬では時間が異なる30分～2時間を目安にする） オーブンを120℃に予熱する。
• （3）ラップをはずし、キッチンペーパーで牛肉のドリップを拭き取る。
• （4）熱したフライパンにオリーブオイルを入れ、つぶしたにんにくを入れて油に香りをうつす。
• （5）牛肉を入れて表面にしっかり焼き色を付ける。切り口にも焼き色をつける。（目安は1面につき1分）
• （6）すべての面が焼けたらフライパンから取り出す。
• POINT>>> 肉を焦がして香りと美味しさをプラスするために焼き色を付けます。肉に火を通すためではないので、長時間焼かないように注意しましょう。
• （7）油がなくなっていたら、追加で大さじ1をフライパンに入れる（分量外）。フライパンを弱火にして、玉ねぎのスライスを入れ、その上に肉をのせる。 周りに付け合わせの野菜を入れ、ふたをして、弱火で5分蒸し焼きにする。
• （8）ふたを開け肉の上下を返し、野菜も返し、また5分蒸し焼きにする。
• （9）時間が来たら、広げたアルミホイルの上に肉を取り出し、手早く巻く。温度計を肉の中心にさして温度を確認し、アルミホイルで巻く。
• POINT>>>温度確認がとても重要。
• ・肉の中心温度が60～63℃までであれば、アルミホイルをもう一重巻いて二重にし、タオルを巻いて30分おく。
　
• ・中心温度が63℃以上の場合はアルミホイルを外し、フリーザーバックに入れて空気を抜いて、肉を水に浸けて冷やし、それ以上熱が入らないようにする。 冷ましたら袋のまま30分放置する。
　
• ・肉の中心温度が59℃以下の場合は、肉の中心温度が60℃～63℃になるようにフライパンで再加熱する。 その後、アルミホイルとタオルで巻く。
　
• （10）フライパンの付け合わせに塩コショウをして味をつけ、さらに取り出す。
• （11）フライパンは洗わずにそのままソースの調味料をすべて入れ煮詰めてソースを作る。
• （12）皿に付け合わせの野菜、スライスしたローストビーフを盛り付け、ソースをかける。
• POINT>>>付け合わせの野菜にじゃがいも、にんじんなどを使う場合は、大きさによっては堅く仕上がってしまいます。 あらかじめ茹でてからフライパンで焼くとよいでしょう。

3.　まとめ

フライパンだけで、ローストビーフ・付け合わせ・ソースを作るレシピをご紹介しました。肉の中心部が生焼けにならないよう温度確認をしっかり行うことがポイントです。 熱が入りすぎると固くなりますので、何度か作って頃合いの火加減と時間をつかみましょう。